コラム2026年11月3日
消火器の使用期限はいつまで?交換の目安と見分け方

業務用の消火器は製造からおおむね10年、住宅用はおおむね5年が交換の目安です。本体の表示の見方と、期限の前でも交換を考えたいサイン、古い消火器の処分の仕方をまとめました。
この記事のポイント
- 業務用の消火器は製造からおおむね10年、住宅用はおおむね5年が交換の目安で、本体の「設計標準使用期限」の表示で確かめられます
- 期限の前でも、さび・へこみ・圧力計の針が緑の範囲から外れているものは、破裂などの事故につながるおそれがあるので交換を考えます
- 消防法令で設置している消火器は、製造から年数がたつと点検の手間と費用が増えるので、新品への交換のほうが安く済むことがよくあります
建物の廊下や階段、民泊の部屋に置いてある赤い消火器。「いつ買ったものか分からない」「まだ使えるのか不安」という声をよくいただきます。消火器は置いておくだけの設備に見えますが、中身も容器も少しずつ古くなっていきます。
ここでは、消火器の使用期限の目安と、本体のどこを見ればよいか、交換を考えたいサインをまとめます。
使用期限の目安は業務用10年・住宅用5年
消火器には、メーカーが決めた「設計標準使用期限」があります。おおよその目安は次のとおりです。
| 種類 | 使用期限の目安 | 主に置かれている場所 |
|---|---|---|
| 業務用消火器 | 製造からおおむね10年 | 共同住宅・店舗・事務所・旅館・民泊など |
| 住宅用消火器 | 製造からおおむね5年 | 一般の住宅 |
住宅用消火器は、薬剤を詰め替えられない作りになっています。期限が来たら、本体ごとの交換です。
本体のどこを見ればいい?
本体のラベルに、製造年と「設計標準使用期限」が書いてあります。まずはここを見ます。
- 製造年:ラベルや本体の刻印にあります。期限を数えるときの起点です
- 設計標準使用期限:「○○年まで」のように書いてあります。いまの規格の消火器には必ず表示があります
- 適応火災のマーク:普通火災(白)・油火災(黄)・電気火災(青)の絵のマークです
古い規格の消火器は、適応火災が絵でなく文字で書いてあったり、使用期限の表示がなかったりします。古い規格の消火器を、消防法令で置かなければならない場所に置いておけるのは2021年12月31日までで、いまは置いておけません。マークが文字だけのもの、使用期限の書いていないものが残っていたら、すぐに交換が必要です。
期限の前でも交換を考えたいサイン
使用期限は「この年までは必ず大丈夫」という意味ではありません。次のようなものは、期限の前でも交換を考えます。
- 本体、とくに底の部分にさびや腐食がある
- 本体がへこんでいる、変形している
- 圧力計の付いた消火器で、針が緑の範囲から外れている
- ホースが割れている、外れている
- 安全栓(黄色いピン)が抜けている、封が切れている
古くなって底が腐食した消火器は、使おうとしたときに破裂して、けがにつながった事故も起きています。屋外や湿気の多い場所、床に直接置いてある消火器はさびやすいので、とくに気をつけて見てください。
年数がたつと点検の手間が増える
共同住宅・店舗・旅館・民泊など、消防法令で消火器を置いている建物では、半年ごとの点検が決められています。点検の中身は、製造からの年数で増えていきます。
| 製造からの年数 | 点検で増えること |
|---|---|
| 蓄圧式は5年、加圧式は3年をこえたもの | 中を開けて調べる「内部及び機能の点検」(本数の一部を抜き取って行う) |
| 10年をこえたもの | 容器に水圧をかけて調べる「耐圧性能点検」(以後3年ごと) |
いまの消火器の多くは、本体に圧力計の付いた蓄圧式です。蓄圧式は一度開けると圧が抜けるので、点検のたびに薬剤の詰め直しと再加圧が必要になり、ここに費用がかかります。
消火器の本数が少ない建物では、点検のために開けるより、新品に替えたほうが安く済むことがよくあります。新品にすれば製造年が新しくなり、しばらくは中を開ける点検もいりません。
古い消火器の処分の仕方
消火器は、ふつうのごみとしては出せません。国内で作られた消火器には、リサイクルの仕組みがあります。
- 消火器の販売店・消防設備業者に引き取りを頼む:交換のときにいっしょに引き取ってもらうのがいちばん手間がかかりません
- リサイクルの窓口に持ち込む:消火器のリサイクルの窓口になっている販売店や引取場所に持ち込めます
古い消火器を自分で分解したり、薬剤を出したりするのは危ないのでやめてください。
訪問販売にご注意を
「消防署の方から来ました」「点検が義務になりました」と言って、高い値段で消火器を売りつけたり、点検の契約を迫ったりするトラブルが続いています。消防署が消火器を売りに来ることはありません。その場で契約や支払いをせず、いつも頼んでいる業者や、お住まいの消防署に確かめてください。
令和工芸にお任せいただけること
令和工芸では、消火器の交換と古い消火器の引き取りから、建物の消防用設備の点検まで、自社で対応しています。点検にともなう消防署への報告や、工事にともなう届出・消防検査の立会いもお引き受けします。「何年前の消火器か分からない」「本数が少ないので点検と交換のどちらがよいか知りたい」といったことでも、お気軽にご相談ください。お見積りは無料です。